皆様こんにちは。
FXトレーダーの黒鳥です。
前回はファンダメンタルズ分析がいかに重要かについて解説しましたが、皆さんは指標発表を大切にしていますか?
「米雇用統計は稼ぐチャンス!」
「FOMCの声明発表でトレンドが見えて来るぞ!」
「米GDP発表の日時は抑えておかなきゃ!」
ファンダメンタルズ分析をしない人でも雇用統計等の値動きで利益を取れるのは事実なので、そこに見え隠れするギャンブル性に魅力を感じている人も多いのではないでしょうか?
しかし分析を怠り、ギャンブルでトレードをする事は絶対にやめてください。
実は私がこうしてブログ記事をアップするのは一人でも資産を安全に運用して欲しからです。
恥ずかしながら自分がFX初心者だった頃、資産をうまく増やせていなかった時代に知りたかった内容を提示しております。
そして、長年の経験から私はFXは歴とした投資でありしっかりとした資産運用だと考えますので、私たちは日々の努力と勉強をどんな状況でも絶やしません。
だからこそ世の中の「スマホ一つで簡単資産運用」「放置していれば爆益」などのふざけた商材は、私たちトレーダーをバカにしている物だと憤りさえ覚えます。
私が考えるFXで勝ち続けるための努力には知識と経験のアップデートが常に必要となります。
だからこそプロのトレーダーである私たちは日々の情報収集を欠かしません。
このブログを毎回読んでくれている常に情報収集をするあなたもまたプロのトレーダーに間違いありません。
前置きが長くなりましたが、今回は経済指標についての知識を身に着ければギャンブルの要素は無く、堅実に利益を狙える様になるという事を解説します。
今回も私個人の見解ですのであしからず。
すべての経済はアメリカを基準として動いている
前記事で経済指標の例として「米雇用統計」「FOMCの発表」「米GDP」を挙げましたが、その理由は「全ての経済はアメリカを基準として動いている」からです。
ではなぜアメリカが世界経済に与える影響の大きいのかという事をみていきましょう。
まず英語もそうですが、今や事実上の「世界共通語」になっていますね。
それと同様にアメリカは国際経済の面でも世界共通のドルを有していて、外国為替市場で「1ドル=90円」と、取引の主語がドルとなっていることからも、ドルが世界経済の共通語になっていることが分かります。
ドルは世界各地で流通、買い物や支払いなどで使うことができるので「基軸通貨」と考えられています。
貿易決済においても国際的な金融や投資もドルによる取引が基本で、国の「外貨預金」である外貨準備も大半がドル建てとなっている事もそれを裏付けていると言えるのではないでしょうか。
ではなぜ基軸通貨であるドルが世界に影響を与えるかという点も確認します。
それは、自国通貨であるドルが基軸通貨であることによって、シニョリッジ(通貨発行益 seigniorage)と呼ばれる莫大な利益を生み出すことができます。
通貨を発行する権利を持っているのは中央銀行であり、日本では日本銀行がその役割を担っていますね。
しかし、日銀のシニョリッジが、日本円が流通している範囲に限定されるのに対して、全世界で流通しているドルの場合、そのシニョリッジは極めて大きく、これがアメリカに莫大な利益を与えていることが言えます。
また、アメリカの場合、外国から様々な品物を輸入する場合にも、自国通貨で支払うことができます。
理屈の上では、ドル紙幣を好きなだけ発行して、好きなだけ買い物ができるという「特権」を持っているのです。
上記のことからも分かるように「起きた事象に対し、持っているドルをどうするか」を観点に多くの人は考え、取引をする上でもアメリカの経済指標を理解することが全てにおいて重要となるのです。
経済指標の重要性と抑えておくべきもの
ここでは抑えておくべき経済指標についてお伝えいたします。
そもそもアメリカやヨーロッパ、日本など各国で様々な経済指標があります。
それらは相場に大きな影響を与え、トレンドの方向性までも変える力があるので留意しておいて損はありません。
その中でもまず、必ず抑えてかなければならないものとして「金融政策」が挙げられます。
これまでの相場の流れが一転することもある重要なファンダメンタルズ要因の一つです。
金融政策とは世界中の各国に存在する中央銀行がその国を支えていくために打ち出す政策の事を差します。
簡単に言い換えますと「その国の経済状況の舵取り」を行っている様なものです。
前回、市場を動かすのは政策、国、実需と書きましたがその一番大きなファンダメンタルズ要因がこの金融政策に当たります。
政策金利のコントロールや経済の活性化を狙ったりを国レベルで考えて発表します。
これはテクニカル分析だけでどうこうなるものではないというのが分かりますね。
各国の中央銀行が発表する金融政策はいくつも存在しますが、必ずおさえておきたいのが下記3つです。
FOMC | ECB | 日銀 |
年8回 (緊急で発表される場合あり) | 年8回 (6週間に1度開催) | 年8回 (6週間に1度開催) |
・連邦公開市場委員会の略称で、アメリカの金融政策を決定する会合のこと。 ・ベージュブックと称される地区連銀景況報告をベースに議論され、マネーサプライの調整や金利・為替レートの誘導などの方針を決定。 ・取引参加者はこの声明を受けて持っているポジションの売買を一斉に行うため、経済指標や声明の発表直後は、相場が大きく動くことがある。 | ・欧州中央銀行の略称で、ユーロ通貨圏である19カ国の統一的な金融政策を担っている。 ・中央銀行の発表はユーロの動向に大きな影響を与える。 ・ユーロはドルに次いで世界で2番目に流通量の多い通貨。 | ・日本の金融政策決定会合のこと。 ・黒田バズーカと呼ばれる日銀の黒田総裁の金融政策での大きなトレンド発生が記憶に新しい。 ・クロス円でのトレードをしている人は日銀の動向を常に把握しておく必要がある。 |
もちろん他にも前述した「米国雇用統計」「各国GDP発表」「米小売売上高」「米CPI」やキャンプデービットと呼ばれる「G7首脳会議」などがありますが、これら全てを頭に入れて全て把握しないと意味が無いというわけではありません。
あくまで出来る限り把握しておく必要があるというものです。
先述した様に経済指標は相場に大きな影響を与え、トレンドの方向性までも変える力があるので日々ニュースやアプリでチェックを欠かさずにコツコツとアップデートをして行きましょう。
情報の入手方法と活用方法
ここで「日々アップデートするにしても情報過多で何を選べばいいの?」という声が聞こえてくるのを感じますね。
安心してください。
私、黒鳥が使用している情報入手先までしっかりとお伝えさせて頂きます。
経済指標や要人発言など
・「グローバルインフォ24」
こちらは登録無料で経済指標発表後の数値や、要人発言の2~3分後にメールで通知が来ます。
要人発言はいつだれが話すのか分からないので重宝します。
・「羊飼いのFXブログ」
こちらはトレーダーには有名なブログですね。
経済指標のスケジュールやその結果を分かりやすく掲載してくれるものです。
経済ニュースなど
(基本的に自分の好みのものでいいとは思います)
この2つはアプリもあって、デザイン的にも見やすくサクッと確認出来るので常にチェックする癖付けにも向いています。
後はトランプ大統領のTwitterをフォローする事ですね。
彼は発言も多く何を考えているのかがとても分かりやすいので非常に有効だと感じています。
アメリカファーストでビジネスマンでパフォーマーなので「経済的利益にならない事はしない」というのが軸としてあります。
ここで注意しておきたいのが私たちトレーダーが入手可能な情報は二次的という事が挙げられるかと思います。
しかし、ファンダメンタルズ分析はスキャルピング等の「1分足が色転換したらエントリー!」「サインが出たから売り!」というものではありません。
あくまで中長期的に判断してトレードしていくものという事を思い出してください。
ちなみに、簡単に分析手法の違いを説明しておくと
テクニカル分析 | 短期的な分析 |
ファンダメンタル分析 | 中長期的な分析 |
を得意としていることを念頭においてください。
そのため、ファンダメンタルで重要なデータやニュースが出た際に、チャートの確認、トレンドが生まれるのを確認し、短期足でテクニカル分析から売り買いを決めることが情報の活用方法だといえます。
私は比較的解決に時間のかかる大きな問題は為替に大きな影響と大きなトレンドを生むので早い段階に察知・方向性を理解・ポジションを取るタイミングを図ることで、特に情報の有用性を発揮すると考えています。
ただ注意点もあり、市場が材料を織り込んでいる場合があり、たいして相場が動かないことや思惑と反対方向に動く場合もあります。
理由としては、情報が出る前の期待感から売り買いがされ情報が出た後の利確のために再度売り買いがされるので動かない場合はもちろん、状況によっては反対方向に動く結果になってしまう場合があるからです。
そのために市場の同行や最新情報にアンテナをはり、その場その場の発表や方向性に惑わされないようにするために、アプリでのニュースチェックやこのブログを読み続ける事もそうですが、日々の情報収集とアップデートがファンダメンタルズ分析には必要となります。
ぜひ、冷静に大きな方向感を見据えて経済指標の発表に注視しながらトレードをしてもらえればと考えております。
まとめ
以上の事から、いかにFXにおける経済指標が重要なのか、そしてその情報をいかに活用する事が重要なのか理解して頂けたと思います。
「全ての経済はアメリカを基準として動いている」
これを理解したうえで、日々情報収集を行いながらトレードして行きましょう。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。